この記事では、四柱推命ってなに?という疑問にお答えするために
- 四柱推命とは
- 四柱推命の歴史
- どういう考え方に基づいて占ってるのか
- 四柱推命で推命できる具体的事象
について説明していきます。
私は占いの勉強をはじめるまで、四柱推命の存在すら知りませんでした。
四柱推命とは?
約2000年前に中国で生まれた運命学のことで、陰陽五行をベースにした占いです。(陰陽五行説については後述します。)
東洋占星術の中では最高峰の理論と伝統を持っており、最も的中率の高い占いです。
日本だけでなく、中華圏でも人気が高く「占いの帝王」とも呼ばれています。
生まれた年、月、日、時間からその人の性格、能力、素質を理解し、運命までも的確に予想できる占術なんです。
四柱推命は、命術というものに分類され、生年月日+時間を柱に見立てて推命(占いのこと)します。※これを命式と呼びます
命術が分からない人は、占いの種類についてを読んでください。
四柱推命の歴史
実は、四柱推命は「2000年前にできた」とか、「3000年前にできた」とかいろんな説がある占いなんです。
元々は戦争に勝つための手段として活用されてたのね。
だから、一般の人のことを占うために使われ出したのって案外結構最近だったりします。
特に中国では(日本でもなのかな?)戸籍なんてない人も多かったワケなので、戸籍がある人だけの統計学だったりもするね。
元々は戦争に勝つために
- 相手が弱いとされている方位
- 自分が強いとされる方位
- 相手にとってよくない時期
- 自分にとって良い時期
こういうのを導き出してたんですよね。
また、五行陰陽説でもでてくるんだけど、敵方の皇帝のイメージカラーが例えば「緑」だったら「木」の要素を持ってると睨んで、木を克服する金「黄色」を自軍に取り入れたりもしてたね。
こうやって、人間の生死がかかっている場面で研究されてきた占術だから、必然的に的中率も上がるわな。っていうもんです。
(だって負けたら死ぬからね。必死だよね。研究者たちも)
歴史について詳しく知りたい人はこちらの記事も是非どうぞ!(四柱推命の歴史)
どこでできたの?日本に伝来するまでの流れ
四柱推命は、中国でできた占術です。
四柱推命は、中国では「子平推命(しへいすいめい)」とも呼ばれており、その名の通り徐子平(じょしへい)っていう人が四柱推命を現在の形にしたと言われています。
徐子平が活躍したのは五代(西暦907〜960)〜宋代(西暦960〜1279)と言われています。※詳細は不明
そして、徐子平が書いた本が「三命消息賦(さんめいしょうそくふ)」です。
その後、かの有名な「淵海子平(えんかいしへい)」という本が編纂されます。(四柱推命家の中では知らない人はいないような四柱推命の原書です。)
そしてそして、その後やっと江戸時代中期に日本に伝来しました。
この「淵海子平」を和訳した「推命書」を出したのが日本での四柱推命の始まりと言われています。
推命する時に使う「命式」とは?
四柱推命では、生年月日時を十干・十二支に置き換え「命式」を呼ばれるものを作成します。
英語を日本語にするのと一緒。
生年月日を難解な漢字の羅列(命式)に訳すんだけど、わかる人が見ると命式を見るだけで大体の生年月日がわかっちゃうよ
命式は、西洋占星術で言うと「ホロスコープ」のようなもんです。
生年月日を基に推命するという点では西洋占星術と同じ「命術」というものに分類されます。
西洋占星術では「天文暦」(実際の惑星の位置関係で占う)を使いますが、四柱推命では「干支暦」(実際には存在しない陰陽・五行・干支)を使うという点で、全然雰囲気の違う占いになっています
そして、四柱推命っていう名前の通り命式には「四柱(しちゅう)」と言うものが存在します。
四柱の豆知識 ~ 神様の数え方って? ~
ところで皆さん、神様ってどうやって数えるか知っていますか?
一人、二人…?
ちがうんです。
実は柱(はしら)を使って数えるんですね。一柱、二柱、、、という風にです。
四柱推命の「四柱」とは、神様が4人いるよ。という意味でそれぞれ、年、月、日、時間に神様がついているということを示しています。
四柱推命では、自分は神様と「今回はこういう人生を歩みます」と約束してから生まれてくると考えられてるんですね。
そして、生まれた後は神様との約束ゴトを忘れてしまうので、一生変わらない「生年月日」にその内容を刻んで生まれてきます。
占い師はあなたが神様と約束してきた約束ゴトを「読みとる」作業をするんですよ〜
陰陽説について
陰陽説とは、この世のすべての現象・事物を陰と陽の二元論で説明する古代思想です。
簡単に言うと、この世の全てのものは陰(かげ)と陽(ひかり)から出来てるよってことです。
例えば...
水と言っても
海は陽、雨は陰
植物で言えば
樹木は陽、草花は陰…といった感じ
人間でいうと女性は陰で男性は陽です。
陰と陽どちらがいいとかそういう概念はなく、陰と陽のバランスが取れている状態を最良とします。
陰と陽を絵にしたのがこちら。
「太極図」みんな、見たことはあるよね
陰・陽と言っても、陰と陽にパカっと別れるのではなく、
勾玉(?)の中の目みたいな部分が、陽の中にも陰があり、陰の中にも陽があるということをあらわしています。
五行説について
五行説とは、この世のすべてのものが「木・火・土・金・水」(もく・か・ど・こん・すい)の要素から成り立っているという考えです。
この、木・火・土・金・水というのは、お互い相生(そうじょう)・相剋(そうこく)の関係にあります
お互いがお互いにいい影響を与えるか、それともエネルギーを奪い取る関係にあるか。ということ
相生(そうじょう)って?
「ある五行が、別の五行を生む」という関係です
- 木は火を生む
- 火は土を生む
- 土は金を生む
- 金は水を生む
- 水は木を生む
という関係を相生の関係といいます。
大体イメージつきやすいと思いますが、生む方の五行のほうがエネルギーを使います。
(例)
木が火を生む
→木のほうが火よりもエネルギーを使っている
相剋(そうこく)って?
ある五行がある五行のエネルギーを奪い取る関係を指します。
四柱推命では、エネルギーを奪い取ることを「剋す」、エネルギーが奪い取られることを「剋される」と表現します。
- 木は土を剋する
- 土は水を剋する
- 水は火を剋する
- 火は金を剋する
- 金は木を剋する
という関係のことを相剋と言います。
剋されるからダメとかじゃないよー
とりあえず「そういうことがあるんだ」ってくらいの認識で覚えてください
例えば木とかって、斧で切られるから木材になっていろんなものになることができますよね。そんなかんじで、剋されて新しいなにかを見つける っていう考えもできるんです。
五行陰陽説って?
もともと、陰陽説と五行説って別の考え方だったんだけど、それを一緒にしたのが五行陰陽説です。
「鄒衍(すうえん)」という人が陰陽説と五行説を結び付けて考えました。
上記に挙げた、「木・火・土・金・水」(もく・か・ど・こん・すい)も陰と陽に分けて考えます。
【木】
陽:甲(きのえ)
例)樹木
陰:乙(きのと)
例)草花
【火】
陽:丙(ひのえ)
例)太陽
陰:丁(ひのと)
例)人口の火(蝋燭、松明など)
【土】
陽:戊(つちのえ)
例)山
陰:己(つちのと)
例)畑
【金】
陽:庚(かのえ)
例)鉄、刃物
陰:辛(かのと)
例)宝石、小さな刃物
【水】
陽:壬(みずのえ)
例)海、湖
陰:癸(みずのと)
例)雨
そして、生年月日をこの十干(と十二支)を使って表してものが命式です。
この命式の陰陽五行の配分・組み合わせを読み解くのが四柱推命です。
十干の記事はこちらから→(甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸)
どういうことが分かるの?
ズバリ宿命、運命がわかります!
人生って宿命、運命、環境の3つで決まるんですね。
そのうちの宿命と運命が分かります。
で、四柱推命をやっていて当然出る質問ですが「生年月日が一緒なら、同じ人生を歩むのか?」という疑問なんですが、結論から言うと似たような運勢は辿ります。
環境の影響もあるけどね。なんとなく似たような人生サイクルを歩みますね。
宿命とは?
宿命は、あなたが持って生まれたもので、基本的な性格や適性、あなたが進むべき道のことです。
宿命は努力で変えることが出来ません。
宿命は努力しても変えることができないのですが、それは人生のたった30%。残りは努力で変えていけるのです。
運命とは?
運命とは、運の勢いのこと。これは努力次第で刻々と変化します。
勘違いされる方も多いのですが運勢が良い時(たとえば金運がいいよ。とか恋愛運がキテるよ)でも自分から何も行動しなければ何も起きません。
「占いで運がいいって言われたのに何も起きない~」って言ってるような人って大抵自分では努力・行動をしてない人です。運勢がいい時にチャンスを掴めるか、掴めないかは自分次第なんです。
ただ、四柱推命であらかじめ運の良い時を知っておければそれに向かって準備できますよね。
大きなチャンスを逃さないためにも四柱推命で自分の人生の航海図を手に入れると考えてください。
追い風は何度も吹きません。
大きな追い風が吹くときまでに航海の準備をし、いつでも出発できるようにしておいてください。
追い風が吹いてから準備しても、出発する時にはもう風は凪いでしまっているかもしれませんよ。
今日はここまで!
アラレ