今日は、四柱推命の根本的な考え方になっている陰五行説について説明するよ!
陰陽とは?
陰陽説とは、「この世に存在するありとあらゆるものは、必ず相対する正常を備えたものと対になって存在している」という哲学的概念のこと。
簡単に言うとこの世に存在するありとあらゆるものは、陰と陽に分けられるという考え方です。
私たちを取り巻く環境は「2つ」に分けられるよという考え方ですね。
例えば
▼陽⇄陰
- 右があれば左がある
- 暖かいものと、冷たいもの
- 上と下
- 表と裏
- 男と女
- 善と悪
- 天と地
など、ですね。
この「2つのもの」は、必ず相対するものとされています
そもそも、どういう考えから陰陽説ってできたの?
何年前に陰陽説ができたのかという確証はないのですが、何千年も前から陰陽説というのは存在しています。
陰陽説は、古代中国でできた思想なのですが、当時の中国では天文学的知識なんてもんは持ち合わせていないんですよね。
人々は
- 明日、太陽が昇らなかったらどうしよう
- 雨がずっと降らなかったら…?
- 逆に、雨がずっとあがらなかったら?
- 朝がこなかったらどうしよう
こーんな不安を毎日抱いて生きていたわけです。
まあ、こんな不安を持つことになった理由は、太陽からの恵みがとんでもなく大きな物だったからなんでしょうね。天気(天候)によっては死んじゃいますから。
そんな、古代中国人が自然科学的な知識はないものの、自分達が生きている世界を精一杯理解しようとして
- 地は不動
- 天は(仕掛けは分からないけど)動いている
この2つの偉大なものが変化して「四季」や「昼夜」の変化を作っているものという考えができました。
昼夜、四季の変化を作り出す仕掛けを「天」と呼び、
それに対して動かない(不動の)「地」を据えて、その間に「人(自分)」があるという世界観を作り出しました。
「天」の作用は「地」に及び
「地」はその影響を反映し
「人」はその間で生活する
天からもたらされる自然の摂理は冒すべき物ではなく、地と人はそれに従うとされてきました。
このような考え方から、当時の中国の支配者は「天子」と呼ばれました。
支配者は「天」の意思=自然の摂理=それに服従すべき対象 ということですね。
具体的な事象でいうと
陽:力強く、頑固、勢いがある→加速度がついているような状態
陰:弱々しく、減衰的→そのため、柔軟性がある状態に対応する
と言われているよ〜
四柱推命においては、陽は男性、陰は女性というのが原則理論となっていますが、実証的には必ずしもそうとも言い切れないところもあります。
陰陽説は五行説と結びついた
この世のあらゆる物は2つに分けられるというのが陰陽説なんだけど、それだけでは言い表せないものも出てきたんですね。
例えば四季。
春夏秋冬って、どうやって陰陽で表そうか?となったワケです。
そこで、「陰と陽だけでこの世の全てを表すのは難しそうだ」となり、この2つ(陰と陽)は4つに分けて考えられるようになりました。
そしてこの、4つのものにも「木(もく)」「火(か)」「金(きん)」「水(すい)」という名前が付けられました。
これは、本当の木、火、金、水だけじゃなくて、ありとあらゆるものの象徴として使われるようになりました。
例えば時間軸で説明すると、「木」が朝、「火」が昼、「金」が夕方、「水」が夜中…となります。
でも、この4つだけではまだ足りないとなりました。
なぜかというと「中央」がないからです。この中央は、「土(ど)」で表されることに。
この5つを五行を言い、陰陽を合わせて陰陽五行説となりました。
五行とは
五行とは、木火土金水(もっかどごんすい と読みます)という、天と地から人にもたらされる作用を概念化した5つの要素の総称です。
5つの巡る要素があり、人はその五行の気を受け、五行のめぐりの中で生活しているいう考えです。
古代ギリシアの哲学者アリストテレスの四元素説とは似ているようで全然違うものです。
四大元素とは?
この世の物質は「火、空気(または風)、水、土の4角元素から構成されているとする概念のこと。
Wikipediaより引用
四大元素と五行説は根本的に違う考え方となっています
五行は、東西南北に中央を加えて5つの神を祀り、四季の巡りを順調にしようとしたものです。
五行:木火土金水という時、例えば「木」と聞くと「樹木」を連想しますよね。
でも、五行でいう「木」は「樹木そのもの」を表しているわけではありません。
五行って言うのは、四季と日周の循環が人に与える作用、特質を極限まで抽象化し、5つにわけた概念なのです。
五行「木」というと、樹木という意味以外にも
- 始まり
- 喧騒
- 入り口
- 話し合うこと
- 果たせないこと
- 疑い、迷うこと
こんなことも意味するの。
木だけじゃなくて、火土金水に対しても同じことが言えて、「火」と言っても単に「火」だけを表すわけではありません。
五行の真髄とは?
五行それぞれの特性を象徴的に言い表しているのが下記の一説。
五行は、
一にいわく水、二にいわく火、三にいわく木、四にいわく金、五にいわく土。水は潤下(じゅんか)と言い、火は炎上といい、木は曲直といい、金は従革といい、土はここに稼穡(かしょく)する。
「書痙」の「洪範篇」より一部引用
噛み砕いて言うと、こうなります。
潤下とは、水が高いところから低いところへと流れ、窪みにしたがって下っていくこと。
炎上とは、光輝を掲げ、盛夏にあり、気が極まり上ること。
曲直とは、木は曲がったり真っ直ぐになったりするということ。
従革とは、規範に従い、形があらたまって役に立つものになること。
稼穡とは、作物が土を貫き、成長すること。
水はWaterではなく、「潤下」。五行の水は、実際の水のように、容器によって形を左右される(その場の環境でよくも悪くも変化しちゃう)とかいうことです。
前にも書いたけど、五行はもともとは四季の循環を表す記号だったので、自然界にある全ての物事は五行のどれかに属していると考えられています。
(例えば前述した通り、木も「樹木」という意味だけじゃなくて「始まり」「果たせないこと」みたいな意味も持ってたよね)
時代によっても解釈は変わる
自然界の全ての出来事は木火土金水のどれかに当てはまるとお伝えしましたが、この五行配当については海底と追加が繰り返されたので、書物によって内容が微妙に異なるんですよね。
だから、「え?これって木じゃないの?」ってことでももしかしたらそれは「火」にも該当するものかもしれないし、色々と難しいものでもあります。
ということで今日はここまで!
アラレ